千紫万紅~君と見たい景色~
「木山に気付いた男の子は一護(イチゴ)。中学2年生。


走り回ってる男の子2人は八雲(ヤクモ)と九雲(ツクモ)。今年で5歳になる双子。


その3人を注意したのが十環来(トワコ)姉。十環姉もここの施設出身で児童指導員。

それから…」



「とわちゃん…ごはん…」


「ただいまー腹減った~藍姉ー昼飯まだ?」


「りっちゃんお腹空いたね、もう少しで出来るからね。五楼!腹減ったじゃなくてお腹空いたでしょ!もう、言葉使いをちゃんとしなさいって何度言ったら分かるの!」



「げっ、十環姉!お、俺着替えてくる!」



「………。今走り去っていった男の子が五楼(イツキ)。小学5年生。


十環姉に抱っこされてる女の子が六香(リッカ)。3歳。


あと、今は出掛けてるみたいだけど藍姉の両親で施設長の雷(アズマ)さんと霞(カスミ)さん。これで全員。」



和咲を含めて14人家族。



「皆、萩野みたいに親が亡くなってるの?」


「ううん違う。施設にくるのは家庭の事情だけど。私みたいに親と死別したり、ネグレクトだったり、虐待だったり…。」


「………色々あるんだな。」
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