千紫万紅~君と見たい景色~
「(…イラッ…)」



藍の掛け声で大部屋に来た一護と五楼は、悠晴を見て何やらコソコソと話始めた。



悠晴には丸聞こえだったが、小中学生相手にムキになるのも大人げないし、しかも内容がその通りなのでカチンときたものの何も言わないことにした。



和咲にも一護と五楼の会話は聞こえていて、(木山が来たのは藍姉が言ったからだけど、そういえば何で木山に帰ろうってあんなにすんなり言えたんだろう?)と不思議に思っていた。



全てを並び終えみんなが席に着いたところで、藍が話始める。



「皆気づいてると思うけど、和咲の隣にいるのは和咲と同じクラスの木山悠晴君です。買い物の帰りに偶然会ったので誘いました。」



「…は、初めまして…。」



「な?俺の言った通りだろ。」


「だな。…じゃあ和咲姉と一緒に帰ってたってことかよ?!」


一護はやっぱりとしたり顔で、五楼は和咲が異性と一緒に帰っていた事に驚く。
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