千紫万紅~君と見たい景色~
藍が悠晴を紹介した途端、和咲と悠晴そっちのけで話始めてしまった。



「………ねぇ。」



キリが無さそうなので和咲は静かに声をかける。



「「「なに?」」」



「りっちゃん食べたそうだし、ご飯冷めると思うけど。早く食べない?」



「そ、そうね。はい、それではみなさん手をあわせて…」




「「「いただきます!」」」



和咲の言葉に、慌てて藍は同意し皆もそれに従った。


きっと、和咲の声色が怖かったからに違いない。



「ごめん、静かなの寝てる時ぐらいで。皆好き勝手言うけど、気にしなくていいから。」


「あぁ、大丈夫。学校以外で、こういう大人数初めてでビックリしただけだから。」


「そう。ならいいけど。」


「このチャーハンうまいね。」


自分の家とはもちろん違う味だが、とても美味しい。



「口に合って良かった。」



和咲が自分を気にしてくれてたこと、そして口々に言うもののあたたかい雰囲気に、悠晴は嬉しさを感じていた。
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