千紫万紅~君と見たい景色~
一方和咲は、3日経っても自分の気持ちに整理が付かなくて悠晴を避け続けていた。





――俺と一緒に帰って欲しいんだけど



――行ったことないなら一緒に行こうぜ?



――したいこととかねぇの?



――もっと知って欲しかったんだ。




一人の帰り道、思い出すのは悠晴の言葉ばかり。



悠晴と一緒に帰りたいと思ったのは。


心の内を初めて言うことが出来たのは。





――俺はあの時みたいに笑って欲しいんだ。




――萩野が好きです。





悠晴の真剣な顔が離れなかった。
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