千紫万紅~君と見たい景色~
次の日の放課後、悠晴は和咲に呼び出され驚いた。



風馬と陽は、よかったじゃん、頑張れよ~お邪魔虫は退散――なんて帰っていった。


だけど、これでとりあえず話が出来ると安堵する。




「萩野?」



人気の無いところまで来て立ち止まったと思ったら、和咲は向こうをむいたまま。



「………萩野?」



問いかけても返事がないので、とりあえずもう一度呼んでみる。



「木山、ごめん。」


「へ?えっ?あ、頭あげろよ。いきなりどうしたんだよ。」



突然こちらを向いたと思ったら、頭を下げて謝る和咲に悠晴は焦る。



「この前木山に酷いこと言ったから……」
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