千紫万紅~君と見たい景色~
「あ、はいっ!」



自然と背筋が伸びる悠晴。




「私も好きです。こちらこそよろしくお願いします。」



頬を赤く染めながらも、和咲は悠晴の目を真っ直ぐ見て言う。



「………。っしゃ――!!!」



一呼吸置いた後、思わず大声をあげながら悠晴はガッツポーズ。


声の音量が大き過ぎて和咲は固まってしまう。



「あ、悪ぃ………」


「大丈夫、ビックリしただけ。」



そう言う和咲は、あの日公園で見せた顔と同じ。


今は2つに増えた、誰かを想う優しい顔だった。
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