千紫万紅~君と見たい景色~
「「あ……。」」



和咲は青い石の入った金の指輪

悠晴は赤い石の入った銀の指輪



「お兄ちゃん達仲が良いね~いっちょ指輪交換といくか?」


「い、いえ!大丈夫です!」



大声で冷やかす店主の目から逃れる様に、悠晴は和咲の手を引いて小道に逃げ込んだ。



「あんなに大声出さなくったって聞こえるつーの。」


第一指輪交換ってなんだよ…結婚式じゃねぇんだよ、と悠晴は小声でぶつくさ言っている。



「(指輪交換……)」


その間和咲は何やら思案中。



「あ、悪ぃ……手、引っ張っちまった……」



トリップした頭が戻ってくると、いまだに手を握りっぱなしな事に気付く。



「別に大丈夫。…ねぇ木山」

「うん?」



「交換、しない?」
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