花と緋色
「シエン。」
愛称で呼ばれてシエリアは目を覚ました。
「うー?」
「……此処に勝手に来るなと言われただろう。」
首を傾げる少女に冷淡な声音が降る。
「クララがいるから大丈夫だよ!」
「はぁ……旦那に先に見つかっていたらどうする気だ。」
クララ、という愛称で呼ばれた女性は溜息をついた。
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