吸血鬼に誘拐された場合。
シドさん、笑ってる?3回まばたきをしよう。目の前には笑顔のシドさん。夢じゃない。


「えっとー…」

「お前が初めてだ。吸血鬼の俺に‘優しい’なんて言ったの。お前案外面白いやつなのかもな」

「!!」

シドさんはそう言ってクシャっと笑った。

「…じゃあな。…桜井」

「!!!!!!」

私の頭をポンと撫でてシドさんは自宅へ戻った。


「へへっ、シドさんいい人じゃないか」
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