吸血鬼に誘拐された場合。

「へー、誰がいい人だってー？ん？」

「ふぎゃぁぁぁぁ！！！」

「かっわいくねー悲鳴」

「かわいくなくてすいません！てか、行きなり出てくんな！心臓止まるかと思った…！」

私の背後にはいつの間にかギルが帰ってきていた。

「で、誰がいい人だって？クソライルのことじゃねーよな？俺のことだよねー？前にあんま無闇に外出るなっつー忠告を無視して無防備に外に出てる悪い子の純奈チャンとは違いますしねー？」

「すいません、すっかり忘れてたと言うかで。でもシドさんが危ないよって優しく教えてくれたので─あ」

「へー。やっぱお前あのクソと話してたんだー、へー」

「えっと、」

ヤバイヤバイ！笑ってるけど目が笑ってない…！マジでお怒りになっていらっしゃる！！