もしも…

未来の人

とりあえず…

俺はぐちゃぐちゃなあたまで…

ナースコールを鳴らす…

『結愛の意識が戻ったみたいなんです…
先生を、お願いします!!』
って慌てて言うと

そのあとすぐに看護師さんが来て脈や血圧を調べてくれた…

そうしているうちに先生が入ってきて…
『青木さん!!
頭が痛むとかないかな!?
名前いってもらっていい?』
って

結愛は不思議な顔をして
『青木…結愛です…』

先生は、
『今のとこ異常無さそうだ!!』
って笑った

看護師さんが

『一ヶ月間点滴だけで栄養とってたから、お腹すいてるでしょ!?ごめんね明日の朝からとりあえず、流動食から、スタートするから!!しばらく我慢してねー』
っていいヘアを出ていった…
先生は、
『お家の人には連絡してあるから…すぐにこられるだろうけど、何かあったらナースコールを鳴らすんだよ』
っていい残していってしまった…


俺は
『結愛、お前も12年先から来たのか!?俺も12年先から来たんだ…
俺たちは…同じ気持ちで12年過ごしていたのか!?』

って呟いた…


結愛は笑顔で…
『私は受験の時の喧嘩を後悔してたの…きっとあのときちゃんと話していたら…12年先も、一緒にいたんじゃないかって…もっと幸せに過ごせるんじゃないかって…

私辛かったの…直のいない未来も…
直の思い出にすがって生きてる自分も…いつも直を思うと胸が苦しくて…
切なくって…勝手に涙が溢れて…
最初は時が忘れさせてくれるって思っていたんだけど、時が経っても直はいつまで経っても色褪せてくれなくて…
いつまで経っても直は私の特別なままだった…
だから、いつもやり直したいと願っていたの…そしたらほんとにやり直せたの…
こんなことってほんとにあるのかな…
本当は夢なんじゃないかって…毎日思っていたの…』
って
俺は結愛の手をとり…
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