赤い流れ星
*
「シュウ…悪いんだけど……
今、お金がこれだけしかなくて…服はとても買えないと思うけど、とりあえず下着だけでも買っといて。
そのうちになんとかするから。」
私は全財産を封筒に入れてシュウに手渡した。
「……ごめんな。」
シュウは、いつもの自信に溢れた顔ではなく、とても辛そうな顔でそれを受け取った。
自尊心の高いシュウだから、女の子にお金をもらうなんてすごくいやなことだと思う。
「あのね…この前の山下商店あるでしょ?
あれをもう少し先まで行くとバス停があるの。
……あ、もうすぐバスが来る!
シュウ、急いで!
それで町まで行って、そこで見て来て。
……シュウの気に入るものは買えないと思うけど…我慢してね。
あ、とにかく急がなきゃ!
間に合わなかったら困るから自転車で行って!」
私は、慌ててシュウを追い出した。
そう……先のことを今からあれこれ悩んでも仕方がない。
今は、下着のことをクリア出来ればそれで良い。
……とはいえ、同じ服をずっと着せておくことも出来ないし…私のなんて……
(あ……!)
その時、私の脳裏に浮かんだのは、大好きなキャラのジャージ。
欲しかったLがなくて仕方なく残ってたLLを買ったんだけど、さすがにLLは大きくて特にズボンの裾は折り曲げるにはちょっと無理がある感じで、そのうち母さんに裾直しをしてもらおうと思いながら忘れてたのがあったんだ。
あれなら、シュウにも着れるかも…
パジャマは父さんのを使ってもらおう。
でも、寒くなったらそうはいかない。
それに靴だってそのうちいるようになるだろうし……あぁ、考えれば考える程、気になることが出て来るなぁ。
私は、とりあえず少しだけ母さんに無心してみることにした。
足りなくなった時にはいつもこんなことをしてるから、母さんも特にそれをあやしむことはなく、すぐに振り込んでくれることになった。
そうたいしたお金ではないけど、ちょっとでもあれば助かる。
すぐに郵便局に向かおうとした私はあることに気が付いた。
(自転車がない…)
バス停よりもさらに向こうにある郵便局まで歩くのかと思うと、それだけでどっと疲れる想いだった。
でも行くしかない。
お金のためだ!
私は、ありったけの気力を奮い立たせて家を出た。
「シュウ…悪いんだけど……
今、お金がこれだけしかなくて…服はとても買えないと思うけど、とりあえず下着だけでも買っといて。
そのうちになんとかするから。」
私は全財産を封筒に入れてシュウに手渡した。
「……ごめんな。」
シュウは、いつもの自信に溢れた顔ではなく、とても辛そうな顔でそれを受け取った。
自尊心の高いシュウだから、女の子にお金をもらうなんてすごくいやなことだと思う。
「あのね…この前の山下商店あるでしょ?
あれをもう少し先まで行くとバス停があるの。
……あ、もうすぐバスが来る!
シュウ、急いで!
それで町まで行って、そこで見て来て。
……シュウの気に入るものは買えないと思うけど…我慢してね。
あ、とにかく急がなきゃ!
間に合わなかったら困るから自転車で行って!」
私は、慌ててシュウを追い出した。
そう……先のことを今からあれこれ悩んでも仕方がない。
今は、下着のことをクリア出来ればそれで良い。
……とはいえ、同じ服をずっと着せておくことも出来ないし…私のなんて……
(あ……!)
その時、私の脳裏に浮かんだのは、大好きなキャラのジャージ。
欲しかったLがなくて仕方なく残ってたLLを買ったんだけど、さすがにLLは大きくて特にズボンの裾は折り曲げるにはちょっと無理がある感じで、そのうち母さんに裾直しをしてもらおうと思いながら忘れてたのがあったんだ。
あれなら、シュウにも着れるかも…
パジャマは父さんのを使ってもらおう。
でも、寒くなったらそうはいかない。
それに靴だってそのうちいるようになるだろうし……あぁ、考えれば考える程、気になることが出て来るなぁ。
私は、とりあえず少しだけ母さんに無心してみることにした。
足りなくなった時にはいつもこんなことをしてるから、母さんも特にそれをあやしむことはなく、すぐに振り込んでくれることになった。
そうたいしたお金ではないけど、ちょっとでもあれば助かる。
すぐに郵便局に向かおうとした私はあることに気が付いた。
(自転車がない…)
バス停よりもさらに向こうにある郵便局まで歩くのかと思うと、それだけでどっと疲れる想いだった。
でも行くしかない。
お金のためだ!
私は、ありったけの気力を奮い立たせて家を出た。