赤い流れ星
*
「ん……」
残念ながら、妄想の続きの夢は見なかった。
余程、熟睡してたのか、どんな夢を見たかもまるで覚えてはいなかった。
ふと、携帯の時刻を見ると0:15
やっぱりいつもより長く寝てる…そんなことを考えた時、私はあることを思い出した。
(そうだ……流星群!)
私はのそのそと起き上がり、窓の所まで這って行った。
窓を開けると、頬を撫でるひんやりとした風がとても心地良く、見上げる空が一段と綺麗に見えた。
夕方は、外に出て見ようと思ってたけど、いざ、その時になると、たったそれだけのことが面倒に思えて来て、私は部屋の窓から見ることに決めた。
ぼんやりと見つめる空に、不意に赤っぽい小さな星が流れた。
「わぁっ!!」
生まれて初めて見た流れ星に、私は思わず声を上げた。
寝ぼけてた頭が急に目覚めたような気がする。
(あ……)
私は、流れ星に願い事をしなかったことを深く後悔した。
(次には願い事を言わなくちゃ!)
でも、流れ星の速度は思ったよりもずっと速い。
早口で願わないと間に合わない。
えっと、そんなことよりもまず先に願い事を決めないと…
願いはやっぱり…
「わ!」
まだ考えがまとまらないうちに、星が流れ、焦った私は反射的に声に出して叫んだ。
「シュウに会う!」
あ…私ったらなに言ってんだろ…そうじゃないだろ…!
自分にツッコミを入れていた時、私は信じられないものを目にして瞼をこすった。
(な、何!?あれ?)
流れた筈の星がなんだかどんどん近づいて来るように見えた。
そんなわけはない。
まだ寝ぼけてるのか?
私はもう一度瞼をこすり、空を流れる星を見た。
間違いない!
やっぱり星は明らかに私の家を目指し、あたりを真っ赤に染めながら、ものすごいスピードで落ちて来ている。
い、隕石だったんだ!
って、流れ星はみんな隕石だったっけ?
そんなことより、早く逃げないと、きっとこの家は一瞬で吹き飛ばされてしまう。
でも、もう遅かった。
私が立ち上がった時には、流れ星はものすごい大きさになっていて、すでに部屋の中までが真っ赤に染まっていた。
「あ、あぁぁぁぁーーーーー!」
「ん……」
残念ながら、妄想の続きの夢は見なかった。
余程、熟睡してたのか、どんな夢を見たかもまるで覚えてはいなかった。
ふと、携帯の時刻を見ると0:15
やっぱりいつもより長く寝てる…そんなことを考えた時、私はあることを思い出した。
(そうだ……流星群!)
私はのそのそと起き上がり、窓の所まで這って行った。
窓を開けると、頬を撫でるひんやりとした風がとても心地良く、見上げる空が一段と綺麗に見えた。
夕方は、外に出て見ようと思ってたけど、いざ、その時になると、たったそれだけのことが面倒に思えて来て、私は部屋の窓から見ることに決めた。
ぼんやりと見つめる空に、不意に赤っぽい小さな星が流れた。
「わぁっ!!」
生まれて初めて見た流れ星に、私は思わず声を上げた。
寝ぼけてた頭が急に目覚めたような気がする。
(あ……)
私は、流れ星に願い事をしなかったことを深く後悔した。
(次には願い事を言わなくちゃ!)
でも、流れ星の速度は思ったよりもずっと速い。
早口で願わないと間に合わない。
えっと、そんなことよりもまず先に願い事を決めないと…
願いはやっぱり…
「わ!」
まだ考えがまとまらないうちに、星が流れ、焦った私は反射的に声に出して叫んだ。
「シュウに会う!」
あ…私ったらなに言ってんだろ…そうじゃないだろ…!
自分にツッコミを入れていた時、私は信じられないものを目にして瞼をこすった。
(な、何!?あれ?)
流れた筈の星がなんだかどんどん近づいて来るように見えた。
そんなわけはない。
まだ寝ぼけてるのか?
私はもう一度瞼をこすり、空を流れる星を見た。
間違いない!
やっぱり星は明らかに私の家を目指し、あたりを真っ赤に染めながら、ものすごいスピードで落ちて来ている。
い、隕石だったんだ!
って、流れ星はみんな隕石だったっけ?
そんなことより、早く逃げないと、きっとこの家は一瞬で吹き飛ばされてしまう。
でも、もう遅かった。
私が立ち上がった時には、流れ星はものすごい大きさになっていて、すでに部屋の中までが真っ赤に染まっていた。
「あ、あぁぁぁぁーーーーー!」