赤い流れ星
「美幸、もう一度、さっきのカリスタリュギュウス流星群の話を詳しく話してくれ。」
テーブルの上にパソコンを置くと、兄さんは画面を見ながら私にそう言った。
「く…詳しく?」
そうは言われても、さっき話したこと以上にはこれと言ってないんだけど……
でも、兄さんが聞くからにはきっとなにか大切なことなんだろうと思い、私は当時のことを思い出しながらゆっくりと話した。
兄さんはそれに対して、間で「それは何時だった?」とかちょっとした質問を加えながら話を聞いていた。
「そうか…わかった。
それと、おまえが書いた小説を持って来なさい。」
「書いた物なんてないよ。
私の小説はホームページで公開してるだけだもん。」
「じゃあ、URLは?」
「えっ…そ、それは……」
「なんだ…言えないのか?
……本当にそんなもの書いてるのか?」
「書いてるよ!
でも…うまくないし…身内に見られるのは恥ずかしいし……」
「素人が書いたものにうまいも下手もない。
それにホームページで公開しておいて今更恥ずかしいも何もないだろ。
早く言いなさい。」
あんなの見せたくなかった。
ま、エロとかではないだけマシといえばマシだけど、兄さんが見たら馬鹿にするのはわかってる。
シュウにも教えてないものを兄さんに見せるなんて、やっぱりいやだ……
「ひかり、言った方が良い。」
「でも……」
シュウは、私を諭すようにゆっくりと頷いた。
「わかったよ……」
いやだったけど、これで兄さんがますます機嫌を悪くしても困るし、私は渋々URLを教えた。
「どれなんだ?
彼が出てる小説っていうのは?」
「彼が出てる」って所の言い方が、なんとも人を馬鹿にしたような言い方に聞こえた。
そのことにちょっとムッとしたけど、まぁそれも仕方のないことなんだろう。
「それはね……」
シュウの出てる小説はもう少し書いてから公開しようと思ってたから、隠しリンクにしてあった。
私はその場所を教えるために立ち上がり、兄さんのパソコンをのぞきこんだ。
(げっ…)
パソコンから見た私のホームページは思ったよりも酷いものだった。
携帯からはけっこうよく出来てると思ってたんだけど、パソコンから見たらトップのデコが左端にあって文字は真ん中だし、えらくおかしなことになっていた。
「……これはセンタリングしないとな。」
「うん……」
兄さんの的確なアドバイスに小さく頷き、私は隠しリンクの場所とパスワードを教えた。
兄さんは、早速、まだそのタイトルさえついてない小説を読み出した。
兄さんの反応を見るのが辛くて、私はお茶を淹れ、それを一気に飲み干した。
テーブルの上にパソコンを置くと、兄さんは画面を見ながら私にそう言った。
「く…詳しく?」
そうは言われても、さっき話したこと以上にはこれと言ってないんだけど……
でも、兄さんが聞くからにはきっとなにか大切なことなんだろうと思い、私は当時のことを思い出しながらゆっくりと話した。
兄さんはそれに対して、間で「それは何時だった?」とかちょっとした質問を加えながら話を聞いていた。
「そうか…わかった。
それと、おまえが書いた小説を持って来なさい。」
「書いた物なんてないよ。
私の小説はホームページで公開してるだけだもん。」
「じゃあ、URLは?」
「えっ…そ、それは……」
「なんだ…言えないのか?
……本当にそんなもの書いてるのか?」
「書いてるよ!
でも…うまくないし…身内に見られるのは恥ずかしいし……」
「素人が書いたものにうまいも下手もない。
それにホームページで公開しておいて今更恥ずかしいも何もないだろ。
早く言いなさい。」
あんなの見せたくなかった。
ま、エロとかではないだけマシといえばマシだけど、兄さんが見たら馬鹿にするのはわかってる。
シュウにも教えてないものを兄さんに見せるなんて、やっぱりいやだ……
「ひかり、言った方が良い。」
「でも……」
シュウは、私を諭すようにゆっくりと頷いた。
「わかったよ……」
いやだったけど、これで兄さんがますます機嫌を悪くしても困るし、私は渋々URLを教えた。
「どれなんだ?
彼が出てる小説っていうのは?」
「彼が出てる」って所の言い方が、なんとも人を馬鹿にしたような言い方に聞こえた。
そのことにちょっとムッとしたけど、まぁそれも仕方のないことなんだろう。
「それはね……」
シュウの出てる小説はもう少し書いてから公開しようと思ってたから、隠しリンクにしてあった。
私はその場所を教えるために立ち上がり、兄さんのパソコンをのぞきこんだ。
(げっ…)
パソコンから見た私のホームページは思ったよりも酷いものだった。
携帯からはけっこうよく出来てると思ってたんだけど、パソコンから見たらトップのデコが左端にあって文字は真ん中だし、えらくおかしなことになっていた。
「……これはセンタリングしないとな。」
「うん……」
兄さんの的確なアドバイスに小さく頷き、私は隠しリンクの場所とパスワードを教えた。
兄さんは、早速、まだそのタイトルさえついてない小説を読み出した。
兄さんの反応を見るのが辛くて、私はお茶を淹れ、それを一気に飲み干した。