あなたに会いたいから

「わかった、好きなの買って食べるよ」

「希ちゃん、ごめんなさいね」

「いえいえ」

「もう、こんな時間急がないと」

　急いで出かけるママ。

　毎日、いそがしいのだ。

　何をしているのかは、今は知らなかった。

　もうすぐ、知る事になるのだ。

「いそがしいのね、まりのお母さん」

「そうだね、夜に用事ってなんだろうね？」

　この頃毎日だ。

　なんで、なんだろう？


　家に入り、勉強をしていた。

「宿題が多いのよね、この頃」

「そうだよね、たまにはっておもちゃうよ」

「だよね」

「しかも、森先生って、ママの同級生なんだって」

「まじで、すごいじゃん」

「ねえ」

　なんて、しゃべっていたんだけど、その頃のママは。

　森先生といい関係になっていたなんて知らなかった。


「森先生って、結婚していないのが不思議なのよ」

「そうだね」