君さえいれば
律夏が席を立った後、急いで遠野の席に向かった。最近、遠野と話す時間が減ったから話したくて仕方ない。




「とーの!小学生の相手してよ」




「こらこら、頭を叩くな。ニュートンが死ぬだろ」




「ニュートンなんてもう死滅してるよ」




「なんだとこいつ、お前のニュートンも死滅させてやろうか?」




やだーっ。なんて気づかれないようにそっと後ろから首に手を回す。抱きついてやった。


後ろ、向いちゃ嫌だからね。絶対顔赤いのわかるもん。あれ?遠野の耳も赤い?




「おーい見せつけんなよ。ったくお前らもうさっさと結婚でもしろよ」




「バーカ。小学生は結婚できねえんだよ」




心なしか遠野の声も少しだけ焦ってる?でも離さないでいてくれるそんな遠野がやっぱり好き。
< 36 / 104 >

この作品をシェア

pagetop