君さえいれば

〜eight〜

「あのさ、俺、お前に話さなきゃいけないことがあるんだ。時間作れる?」




「えっ?改まって何?どうしたの?」




「大事な話だから時間作ってほしい。土日にゆっくり話したいんだ。こんな学校帰りとかじゃなくて」




夏休み前のテスト終わり、遠野が真剣な顔で帰り道にあたしにこう言った。その真剣な眼差しに言葉が出てこない。



でも、これは願ってもないチャンスであたしは伝えようって決めた。




「うん。あたしも遠野と話したい。今週の土曜日はどう?」




「いいよ。どこに行きたい?せっかくだから決めていいよ」




「えーっ。迷うなぁ。じゃあ水族館。涼しいし、久しぶりだから」




「分かった。じゃあ水族館に行った後、ゆっくり話ししよう」
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