君さえいれば
「律夏・・・」




「遠野くんと一緒に美月の実家に話を聞きに行ったの。遠野くん、泣いてたよ。連絡すればよかった。怖がらずに東京に行く前にもう一度美月に会いに行けばよかったって」




「ごめん、ごめんね律夏」




「美月、ずっと変わってないんでしょ?遠野くんのこと今でもずっと好きなんでしょ?私だけいつも美月に幸せにしてもらいたくない。だからね、今度は私が美月を幸せにする」




はいと手渡された一枚の紙。そこにはこの近くのホテルと部屋番号が書いてあった。
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