秘密戦隊とホームレス宇宙人
“ガウレンジャー”




確実にそう聞こえた。いや、そう言った。

何故子供達がガウレンジャーを知ってるんだ?


知っているわけがない。


まさか、子供達まで洗脳されている…?



怖くなった俺は、急いで家に戻った。


―ガチャ、ドタドタドタ…

俺の慌てた様子に、玄関のトラ子も驚いていた。

急いでダイニングに向かうと、桃子さんと涼平とハカセがお茶をしていた。


「大変です!!さっき…!外で…」

俺が勢い良くそう言うと、桃子さんの不機嫌そうな声が返ってきた。


「うるっさいなー。頭痛いんだから静かにしてよー」

「す…スイマセン」


「どうしたんですか?」

涼平が優しく訊いてくる。


「さっき、公園で…子供達がガウレンジャーって言ってたんです。知るはずもない子供達が…!もしかしたら、敵の洗脳はすぐそこまで来てるんじゃ…」

俺の言葉に、みんなは顔を見合わせた後、笑い出した。


「「アハハハ」」


「え?」

なんで笑ってんだ?

 
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