秘密戦隊とホームレス宇宙人
ダイニングに戻ると、桃子さんが訊いてくる。


「どうしたの?急にレッドを呼び戻したいとか言って」


「あんな奴…戻しても頼りにならんだろ」
と、ハカセが新聞に目を通しながら言った。

俺は3人にこう打ち明けた。


「鈴木は…ああやってチャラチャラしてますけど、実は一人で戦う気なんです。みんなを危険な目に遭わせたくないからって…だから一人でパープルに向かって行くって…俺に言ったんです。
彼はパープルの能力を知らないから…敵のベルトを見ちゃダメだって伝えたくて……」

俺の言葉にみんなは驚き、ハカセはきつく握り締めた新聞をその場に置き、俺に怒鳴った。


「どうして黙ってたー!?」


「い、いや…レッドが誰にも言うなって」


「あいつが一人で突っ込んで、洗脳されてしまったらどうなるかわかるか?地球が滅亡する可能性だってあるんだぞ!」

「ハカセ!落ち着いて」

立ち上がったハカセを桃子さんと涼平が押さえる。


「…約束したんです。でも、今になって、後悔してます。もっと早くみんなに言えばよかった」

俺がそう言うと、ハカセが小さな声でこう漏らした。


「なんでも話せと言っただろうが…。家族なんだから。バカレッド…!」


「とにかく、レッドが突っ込んで行くのを止めたほうがいいよね?」
と、桃子さんが言った。

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