秘密戦隊とホームレス宇宙人
俺達はしばらく、恵さんの話に耳を傾けていた。
「児童養護施設で見た大祐は、歳のわりにとっても小さかったの。虐待されて、栄養もあんまり与えられなかったんだろうね。成長が遅れてたのよ。最初はね、淋しそうな顔で、笑顔を全く見せなかったんだけどね、私が何度も何度も通ううちに、そのうち、少しだけ微笑んでくれるようになったの。そこで思ったの。この子を立派に育ててあげたいって。愛情をいっぱい与えて、もっといっぱい笑えるようにしてあげようって。私が子供が出来ない身体だったからね……これは運命だと思ったの」
鈴木の生きてきた生い立ちが、そんな状況だったとは誰も想像しなかっただろう。
でも、確かに公園で語ったときの彼は、強く生きてきた男の顔をしていたんだ。
「今じゃ…180cmぐらいありますよね。いっぱい食べさせたんじゃないですか?」
「そうなの。本当によく食べたわ」
俺の言葉に、恵さんは笑って答えてくれた。
「昨日は、大祐が焼肉をご馳走してくれたの。久々に一家3人での食事だったわ」
恵さんはそう言った後、佐藤恵さん宛ての手紙をいくつも持ってきた。
「ここを出て埼玉に行ってからもね、毎月手紙をくれるの。メールでもいいのにね、手紙と写真を1枚入れて送ってくるのよ。写真を撮るのにハマってるんだってね」
「そういえば…私もパンチラを撮られそうになりました」
と、桃子さんが言った。
「まあ…そういうときは怒ってね」
「はい。殴っておきました」
そりゃ、殴られるよな。
鈴木が撮った写真を見せてもらうと、海や山の風景から、日常の犬や猫の写真、公園の子供達や赤ちゃんの写真もあった。
「素敵…」
と、桃子さんが言った。
「児童養護施設で見た大祐は、歳のわりにとっても小さかったの。虐待されて、栄養もあんまり与えられなかったんだろうね。成長が遅れてたのよ。最初はね、淋しそうな顔で、笑顔を全く見せなかったんだけどね、私が何度も何度も通ううちに、そのうち、少しだけ微笑んでくれるようになったの。そこで思ったの。この子を立派に育ててあげたいって。愛情をいっぱい与えて、もっといっぱい笑えるようにしてあげようって。私が子供が出来ない身体だったからね……これは運命だと思ったの」
鈴木の生きてきた生い立ちが、そんな状況だったとは誰も想像しなかっただろう。
でも、確かに公園で語ったときの彼は、強く生きてきた男の顔をしていたんだ。
「今じゃ…180cmぐらいありますよね。いっぱい食べさせたんじゃないですか?」
「そうなの。本当によく食べたわ」
俺の言葉に、恵さんは笑って答えてくれた。
「昨日は、大祐が焼肉をご馳走してくれたの。久々に一家3人での食事だったわ」
恵さんはそう言った後、佐藤恵さん宛ての手紙をいくつも持ってきた。
「ここを出て埼玉に行ってからもね、毎月手紙をくれるの。メールでもいいのにね、手紙と写真を1枚入れて送ってくるのよ。写真を撮るのにハマってるんだってね」
「そういえば…私もパンチラを撮られそうになりました」
と、桃子さんが言った。
「まあ…そういうときは怒ってね」
「はい。殴っておきました」
そりゃ、殴られるよな。
鈴木が撮った写真を見せてもらうと、海や山の風景から、日常の犬や猫の写真、公園の子供達や赤ちゃんの写真もあった。
「素敵…」
と、桃子さんが言った。