秘密戦隊とホームレス宇宙人
そう言った後に桃子はボーイに呼ばれ、他の席に向かった。

他にも指名が入ったのだ。


「人気者は大変だな。ベルトのおかげかはわからんが…」

ハカセはそう呟くと、グラスの中のブランデーを飲み干した。


ヘルプでハカセの隣に着いたホステスが、ハカセのグラスに氷を入れた。


「氷はいらんよ。ストレートでいい」
と、ハカセが小さく言った。


「す、すいませんっ」

ホステスは謝ってすぐに作り直した。



水着デーにハカセを誘った桃子は、ただの売り上げ目的でしかなかった。
来てくれれば少しは自分の稼ぎになると思ったからである。


しかし、ハカセにとってはこの日がまたとないチャンスであった。
< 143 / 167 >

この作品をシェア

pagetop