秘密戦隊とホームレス宇宙人
「最後の給料だ」

受け取った金額の多さに、ハカセは驚いた。

「こんなに…いいのか?」



「…退職金だよ。また、のたれ死なれても困るしな」


「すまない。有難く受け取るよ」


「頑張るんだぞ」


「張さんも、頑張って家族に家を建ててあげてくれ」


「ああ」

ハカセは張と別れを交わすと、必要最低限の荷物だけバッグに入れ、下山した。

その心のうちには、大きな希望を抱いていた。


「まだ奴らは日本にいるかもしれない。やれば、ベルトを奪い返せるかもしれん。やらねばならんのだ!わしは!まだこんなところでは死ねんのだ!」


そう自分に言い聞かせながら、ハカセは川越のキャバクラへと向かった。
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