秘密戦隊とホームレス宇宙人
これからについて具体的に話したいと言ったハカセだったが、ボロボロの服を着ているハカセを見て、桃子は嫌そうな顔をした。

「その格好で、マックとかカフェ行くの無理だかんね」

「じゃあ、公園でいいじゃないか」

「公園じゃ、まんまじゃん」

「まんま?何が?」

「いや、公園にいそうだから。とりあえず、服買いに行こ!」

桃子はそう言って、デパートの紳士服のコーナーにハカセを連れて行った。そこで、ハカセに合う服を選んで買ってあげた。
バッグもボロボロだったため、新しいショルダーバッグを買ってあげた。


「はぁ…。なんであたしが貢いでんだか」

トイレの前で、桃子は頭を抱えた。

「ちぃ~っす」

トイレから出てきたハカセは、おニューのカジュアルな服に着替えて若々しくなった。

「似合ってるから…いっか」

桃子はそう呟いた。

その後、桃子とハカセはカフェでお茶をしながら話した。

「これからの計画は、一緒に住んで、敵からベルトを奪う」

ハカセが言ったその言葉に、桃子は耳を疑った。

「へ?なんですって?」

「一緒に住んで…」

「誰と誰が?」

半笑いで髪をかきあげながら、桃子が訊きかえした。

「わしと、桃子くんだ」

「はぁぁ?無理だし!ムリムリ」

「桃子くんの家に、すまんが居候という形で…」

「うち1Kだもん。無理。せめて一軒家とかじゃないと!」

「一軒家なら、いいんだな?」

「いや、例えばの話よ?一軒家でもちょっと…」

「一軒家、探しておく。東京で」

「ええっ?しかも東京?なんで?」


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