秘密戦隊とホームレス宇宙人
エレベーターで俺の気まずさを悟ったのだろうか、オッサンが話しかけてきた。
「お兄さん、お洒落なジャケットだね」
「…い、いえ」
あんたに言われたくない。七色のジャケットを着ているあんたにお洒落と言われたら、自分のセンスにも自信がなくなってくる。
―5階の一室に案内されると、中は普通のマンションみたいだった。マンションに住んだことはないが、TVドラマで見たことがあるような部屋で、生活感があった。―が、他に人の気配はない。
「どうぞ、おかけ下さい」
言われるがままに椅子に座る。
ダイニングテーブルが家庭を思い出させる。
帰りてぇよー!お袋ー!
俺は心の中心で叫んだ。
無事に帰ったよ。…結果論で言えばだけど。
「どうぞ」
「あ、おかまいなく…」
お茶を出されるが、飲む気がしない。
お茶の中に「はい」としか言えなくなる薬が入ってるとは思わないが、入ってないとも言い切れない。
「じゃあ、早速本題に入るね。お兄さんの腰痛を治す、最高のベルトがあるから」
「はぁ」
「…ジャジャーン!腰椎ハイパワーベルト!」
オッサンは真っ黒なベルトを出した。形はTVで見たことがある。骨盤をサポートするベルトだ。
「これがね、普通のサポートベルトじゃないんですよ!なんと磁石が入ってます!」
「はぁ…」
磁石が入ってるのも珍しくはないだろう。色が黒なのは、ちょっとお洒落な気もするけど。
「これが物凄い磁力なんですよ!今の地球の技術力じゃ作れない程の磁力なんです!」
じゃあなんでここにあるんだよ…。
俺は怪しくて話半分で聞いていた。
「お兄さん、お洒落なジャケットだね」
「…い、いえ」
あんたに言われたくない。七色のジャケットを着ているあんたにお洒落と言われたら、自分のセンスにも自信がなくなってくる。
―5階の一室に案内されると、中は普通のマンションみたいだった。マンションに住んだことはないが、TVドラマで見たことがあるような部屋で、生活感があった。―が、他に人の気配はない。
「どうぞ、おかけ下さい」
言われるがままに椅子に座る。
ダイニングテーブルが家庭を思い出させる。
帰りてぇよー!お袋ー!
俺は心の中心で叫んだ。
無事に帰ったよ。…結果論で言えばだけど。
「どうぞ」
「あ、おかまいなく…」
お茶を出されるが、飲む気がしない。
お茶の中に「はい」としか言えなくなる薬が入ってるとは思わないが、入ってないとも言い切れない。
「じゃあ、早速本題に入るね。お兄さんの腰痛を治す、最高のベルトがあるから」
「はぁ」
「…ジャジャーン!腰椎ハイパワーベルト!」
オッサンは真っ黒なベルトを出した。形はTVで見たことがある。骨盤をサポートするベルトだ。
「これがね、普通のサポートベルトじゃないんですよ!なんと磁石が入ってます!」
「はぁ…」
磁石が入ってるのも珍しくはないだろう。色が黒なのは、ちょっとお洒落な気もするけど。
「これが物凄い磁力なんですよ!今の地球の技術力じゃ作れない程の磁力なんです!」
じゃあなんでここにあるんだよ…。
俺は怪しくて話半分で聞いていた。