秘密戦隊とホームレス宇宙人
玄関に向かった桃子さんが、こっちに向かって叫んだ。
「―ちょっと!こっちに来て!」
どうしたんだろう?
俺達3人は急いで玄関に向かった。
「レッド!」
玄関の外にに立っている男性を見て、ハカセがそう言った。
こ、これが…。
「レッド!?」
「あ、どーも~。あれ、新しい仲間?」
「さ、佐々木です。初めまして」
「ササキ・クロザイルって言うのよ」
桃子さん…。それは、言わなくても…。
「クロザイル?何それ?ウケる」
ほら、笑われた。
「クロザイルさん。俺、レッドローリングスターの鈴木大祐っす。よろしくッス~」
なんてチャラい奴なんだ。噂どおりだ。
レッド鈴木の体はこんがりと焼けていて、茶髪の前髪と襟足はすごく長いが、てっぺんはツンツンしている。ウルフという髪型だろう。
服装はシャツに細身のパンツにブーツ。
いわゆるギャル男というやつだ。
「なんで…急に戻って来たの?」
桃子さんがそう訊いた。
「あ~。なんか、戻って来なきゃヤバイ気がして。俺がいなくなって、みんなうつ病になっちゃってんじゃねーかなって心配になって…」
「清々しとったわ!」
と、ハカセが怒鳴った。
「いや、俺は大ちゃんが戻ってきてくれて嬉しいっすよ」
涼平は喜んでいた。
「涼ちゃ~ん。サンキュー」
と、鈴木は涼平と抱き合う。なんだか涼平と仲が良さそうだ。
それにちょっと嫉妬している自分がいた。