秘密戦隊とホームレス宇宙人
「お前先に入ってよ」
「クロさんが先でしょ!先輩」
キャバクラの前で俺たちは、中学生のように擦り付け合っていた。それこそ保健室の前で、中に美人の先生がいるかのように。
お店の前に黒服でも立っていれば、「いい娘揃っていますよ」と、声をかけてきてくれて、「じゃ、じゃあ…」と、すんなり中に入れるのだが、田舎のキャバクラであるため、黒服などいない。
しかし、お店の前は一人前に…いや、むしろ都会よりもひときわ派手な看板が目立っていた。
意を決して中に入ると、黒服のおじさんが声をかけてきた。
「いらっしゃい。初めてね?初めてだよね?どうぞ」
「は、はい」
おじさんは勝手に話を進めて俺達を中へ通す。
田舎のキャバクラの割には、しっかりしていて、ムードもあって綺麗な造りだった。といっても都会のキャバに行ったことなんてないけど。
おしぼりをもらってから、涼平が黒服にこう言った。
「あの…桃子ちゃん指名で…」
よく言ってくれた!俺はテンパって完全に忘れていたよ。
「桃子ちゃん?指名?はいはい了解」
と、おじさんは奥に去っていった。
俺たちの他に客は二組いて、それについている娘達は詩音ちゃんではなかった。
やがておじさんが女の子を二人連れてやってきた。
一人は…完全に夜の蝶に化けた桃子さんだった。
「桃子ちゃん入りマース!」
おやじの威勢のいい声とともに桃子さんが涼平の隣についた。
もう一人、俺の隣に来たのは……
「そちらに詩音ちゃんでーす!」
コンビニ以来の再会、まさしくあの詩音ちゃんだった。
「失礼しま-す」
隣に座ってきた詩音ちゃんは、すごく近くて、緊張してしまった。
しばらく、俺と詩音ちゃんはお互いの顔を覗いていた。
「クロさんが先でしょ!先輩」
キャバクラの前で俺たちは、中学生のように擦り付け合っていた。それこそ保健室の前で、中に美人の先生がいるかのように。
お店の前に黒服でも立っていれば、「いい娘揃っていますよ」と、声をかけてきてくれて、「じゃ、じゃあ…」と、すんなり中に入れるのだが、田舎のキャバクラであるため、黒服などいない。
しかし、お店の前は一人前に…いや、むしろ都会よりもひときわ派手な看板が目立っていた。
意を決して中に入ると、黒服のおじさんが声をかけてきた。
「いらっしゃい。初めてね?初めてだよね?どうぞ」
「は、はい」
おじさんは勝手に話を進めて俺達を中へ通す。
田舎のキャバクラの割には、しっかりしていて、ムードもあって綺麗な造りだった。といっても都会のキャバに行ったことなんてないけど。
おしぼりをもらってから、涼平が黒服にこう言った。
「あの…桃子ちゃん指名で…」
よく言ってくれた!俺はテンパって完全に忘れていたよ。
「桃子ちゃん?指名?はいはい了解」
と、おじさんは奥に去っていった。
俺たちの他に客は二組いて、それについている娘達は詩音ちゃんではなかった。
やがておじさんが女の子を二人連れてやってきた。
一人は…完全に夜の蝶に化けた桃子さんだった。
「桃子ちゃん入りマース!」
おやじの威勢のいい声とともに桃子さんが涼平の隣についた。
もう一人、俺の隣に来たのは……
「そちらに詩音ちゃんでーす!」
コンビニ以来の再会、まさしくあの詩音ちゃんだった。
「失礼しま-す」
隣に座ってきた詩音ちゃんは、すごく近くて、緊張してしまった。
しばらく、俺と詩音ちゃんはお互いの顔を覗いていた。