秘密戦隊とホームレス宇宙人
翌日、ひどい吐き気と頭痛で目が覚めた。

昨日の夜はそんなに飲んではいない。むしろクリームを食べた量のほうが多かった気がする。

俺はお酒が弱いのだ。

布団から起き上がって部屋を見渡すと、涼平はパソコンの画面にかじりついていた。寝てないのだろうか?



その横を通り、トイレにダッシュする。

朝の小便、朝ションではなく、今日は上からも出た。

酔いを醒まそうと、そのままの勢いで朝シャンもした。


髪をタオルで乾かしながら部屋に戻ると、涼平は一人でぶつぶつ喋っていた。それは日本語じゃなかった。


彼までおかしくなった…?


よく見ると、ヘッドセットのようなものを付けていて、誰かと会話をしているようだった。

会話が終わってから、俺は涼平に話しかけた。


「パソコンで電話出来るの…?」


「ああ。今はインターネットに繋がっていれば、世界中どこでもタダでかけれる時代ですよ」

英語での会話を終えて、ヘッドセットを外しながら得意げにそう言った涼平は、とても格好よかった。


「そうなんだ…。パソコンってすごいんだな」


そして自分の知識の無さにも驚く。これが昭和生まれと平成生まれの違いなのか…?
平成生まれの早生まれ。
平成元年の1月生まれの涼平は、俺と歳はそんなに変わらないのだが、パソコンの知識は目を見張るものがあった。
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