白薔薇と黒薔薇
崩壊と革命


ドタっと勢いよくドアが開いて慌てた様子のイザベが入って来た。


その後ろには雪子が立っていて……



「宮廷周りに群集が押し押せてきています!彼らは反乱者のようで………」
「姫!!!黒薔薇の第一結界が破られたのです!!!!」


とてもパニックになっているのか声高く叫ぶ雪子。


「落ち着いて、雪子。」


両肩をがしっと掴みまっすぐ雪子の目を見つめる。
パニックになるのは分かってる。白音だって何が起こったのかわからないから不安で仕方がない。
宮廷を襲うなど、前代未聞なのだから。

だからといってここでパニックになりっぱなしではどうにもならない。
しばらくして、いつも通りの落ち着き元に戻った。


「第一結界だってかなり強力な魔法をかけてあるわ。
そんな簡単に崩れる訳がない………

それに集まった人たちの魔力はあまり感じられないもの。

一体どうやって結界を破ったのかしら………」


黒夢も焦っているのか、目の焦点があっていない。
寒い訳でもないのに両手で腕をさする。



「わからない………とりあえず、宮廷から魔力を感じる。

黒薔薇の騎士達も動いてくれているようだ。

今はまず、母様のいる本…………」





ドカーーーーーんっ!!!!!!!!








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