白薔薇と黒薔薇
玄関前には、沢山の配下のもの達が王を待っていた。
「あれ?………僕は寝てたのか?」
ぱちっ!と目を覚まして辺りを見渡す、
「今日はありがとうございました王、とても楽しゅうございました。」
白百合が頭を下げて、同じように白音も頭を下げる。
「僕も楽しかった、また来年もくるからな!」
寝ぼけながら、びしっ!と指を差す。
そして、マハブリードの帰りを最後まで見届けた。
「お疲れ様でした、白音。
今日は大変だったでしょう?」
玄関で王を見送った後、白百合がポツリとつぶやいた。
「いいえ、母様。とても楽しかったわ!
王は本当に素晴らしいお方なのね。」
にこっと嬉しそうな顔しているが、なんだが少しさみしそうな顔もしていて、
「白音?どうかしましたか?」