白薔薇と黒薔薇
よく見ると、小鳥がテーブルをつついていた。
その羽は、鈴のようなシルバーグレー。
「この前の鳥さんね。
あれ……?手紙?」
よく見ると、足に紙がくぐられている
【この間、この鳥の脚の怪我の直していただいて、誠にありがとうございます。】
「とても綺麗な字だわ………」
シンプルな紙にとても綺麗な文字が書かれていた。
杖を取り出して、くるっと回し紙とペンを出した。
「えーっと………
【わざわざありがとう、小鳥が元気になって良かったです。】
これでよし、小鳥さんお願いね。」
小鳥の脚に手紙をくぐりつけた。
「さぁ、そろそろ戻らないと……」
パチリッ!
薔薇の庭園に誰もいなくなった。