白薔薇と黒薔薇
美しい白銀と金色の色が混じった髪が、波を打ちキラキラ輝いた。
「アナリバ老師、私は行きます。」
いつものように優しい微笑みではなく、いつになく真剣な顔。
パチリッ!
音と同時に白音の姿が消えた。
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すっと現れたのは一つの部屋の前。
ドアを見てふーっとため息をする。
瞳の色はいつもと同じ赤が混じったような黒になっていた。
「お母様、白音です………入ります。」
ガチャリとドアを開けて部屋へと入る。
中はかなり広いが家具はあまりない
けれども少ない家具はどれもとても豪華なものだった。
真っ正面の窓から外をじっと見つめる後ろ姿。