白薔薇と黒薔薇
「格差………
時代が過ぎていくごとにどんどんと広がっていく。
我々特別なもの達が上から見守り続けて行くのにも限界があるのか………」
悩むようなマハブリード。
その瞳はせつなそうに光る
「つまりは、逆効果だったのですね……
父様も兄様も反乱で……
殺された……
悔しいわ、ただ、話し合う場を設けるためだけだったのに。」
手を握りしめ歯を食いしばる白音。
その瞳には、涙が浮かんでいた。
「悔しいのは分かるよ白音。
だけど、話し合う場や、
人々を光へと導くのが、白薔薇一族の役目だよ、
争いをまとめるのは、黒薔薇一族の役目
だから白薔薇の君達は、たとえどんな事があっても人々を照らし続けておくれ
それが王からの命、お願いだよ」