白薔薇と黒薔薇
「………!!!」
何も言えない
何も言えなくなる。
沢山の人々が美しいドレスや、スーツを着ている。
青い瞳や、緑色の瞳。
様々な人種の人々
おそらくそれぞれの地方の偉い方々
白音が見たことのない人々がそこにはいた。
「驚いているね〜
沢山の人種があって当たり前だよっ!
白音はさ、宮廷を出た事がないだろ?
それは白薔薇の血筋と、力を守るため
だから今回は特別なんだよ、」
よかったねと言ってにっこり微笑むマハブリード。
そう言ってささっと歩いていってしまった。
もちろんアサベルを連れて、
「様々な人々……」
ポツリ呟いた。
このパーティーに来ただけなのに、
世界が広いと感じる。
「白薔薇の姫様、騎士様こんばんは。五帝の使いの者です。」
振り返ると一人の若い男の姿。