白薔薇と黒薔薇
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沢山の花々が美しい庭園
真っ黒いスーツを着る彼にとってこの場所はいつもいる場所よりも明るい。
大きな宮廷を見つめながら、一人静かな場所でただぼうっとしていた。
とくに考えることなんてない。
パサパサっ!
一羽の小鳥が肩に止まりに来た。
この小鳥は特別な鳥。
小鳥は俺を差別しないから、
ふと、人の気配を感じ剣に手を置いた。
「あ、小鳥さん………」
微かに聞こえた透き通るような声。
小鳥ということは、
もしかしてと思い思わず声を出してしまう。
「君は……もしかして手紙の?」
「え、じゃあ、貴方は文通をしようといってくれた方?」
嬉しそうに目を輝かせて俺を見つめる彼女。
月明かりが、彼女の真っ白なドレスをより一層美しく見せる。
金色と銀色のようななんともいえない髪の色
まるで目の前に太陽があるんじゃないかと思うくらい眩しく感じる
何故か自分の顔が赤くなるのを感じた。