白薔薇と黒薔薇
ガチャリ
すーっと音がして二人だけの部屋に入ってくる。
背の低い少年。
「「王………」」
豪華な服装に身を包んだマハブリードだった。
「ごめんね、盗み聞きするつもりなかったんだけど………聞いちゃった!」
べろを出してなんとも可愛いらしい表情をするマハブリード。
「王よ、申し訳ございません。お聞きになっていたのですか!?
その、決して王を侮辱したわけではありません。その、その………」
あたふたと頭を下げて謝る黒夢。
「怒ってないよ、むしろ悪いのは僕の方……王家が悪いからね。」
座って?といって白音と黒夢をソファーに座らした。
「君達が別の世界について調べてたことは知ってるよ、
黒薔薇の使命、僕はなんて言って謝ればいいのか……本当に最低なことをしてるのも王家なのにね。
白音も黒夢も、大きな魔力の根源が混ざり合わないようにって宮廷から出さずに閉じ込めて、
だから、少しでも君達が知りたいって思っていることを、僕が知っている限りで教えてあげる。」