君が見た秋の空
予想してなかった展開に義之はビックリする。



彼女達も義之同様に、昨日の女子生徒の発言を聞いて、色々考える事があった事を、彼女達の表情や言葉から悟った。



驚きはしたが、彼女達の言葉を聞いた義之は、自然と立ち上がる。



「うん、もういいよ。」



「これからは仲良くやろう…」




「…俺もゴメン。」



素直になれた瞬間だった…



イジメという行為は、加害者側が圧倒的に悪いと思う。



世の中、どうしてもソリが合わないなど、嫌いな人や、苦手な人は誰でもいる。



でも、それがイジメを行う大義名分にもならないし正当性もない。



しかし、今回の騒動の中で、義之自身が事態をより悪化させたのも事実だった。




もしかしたら…



義之と、一部のソリが合わない女子との確執程度で済んでいた問題だったのかもしれない…



義之は、イジメた理由を聞かなかった。



その方が、これから先の事を考えると良いと思ったからだ。



相手を一方的に責めるのでなく、自分にも非があったら認める。



客観的に物事を見る事に気付かせてくれたのは、紛れも無く勇気ある発言をした女子生徒のおかげだ。
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