君が見た秋の空
-----次の日-----


表面上は冷静さと落ち着きを取り戻す。



しかし、昨日の会話の終わりがあんな言葉で終わっていたので、響子に声をかけづらかった。



だが、まだ修学旅行の最終打ち合わせが残っている。



休み時間になる度に、様子を伺う…



しかし、ちょっと離れた斜め前に座る響子に、中々声をかけられないでいた。



そうこうしているうちに、放課後が近づいていく…。



トイレを済ませ教室に戻ろうとしていた義之の背後から響子が声をかけてきた。



「義君、資料ね…先生に見せたら、あれでオッケーでたから、放課後残らなくていいよ」



「じゃあそういう事で宜しく~」



何時もと変わらない明るい声で、響子は義之に伝えると去っていく…。



あまりにも、何時も通りだったので、色々考えていた自分が滑稽に感じた義之だった。



まぁ、昨日のアレはやっぱり冗談だったのだろう…。



義之の心から迷いが消える。



そして、修学旅行を迎えた……
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