君が見た秋の空
優しい口調で、ちょっとからかうような口調で話す響子。



「屋上に入っちゃ駄目なんだよ~。」
「何やってんの?」




若干、ぶっきらぼうな口調で答える。

「ちょっと空を見ながら、物思いにふけていたんだよ。」


「空を見ていると和むし、そよ風も気持ち良いし、自由気ままに流れ、色んな形を見せてくれる雲が好きなんだ。」



「それに、空を見ていると病気の事を忘れさせてくれる。」



響子は、病気の事で義之をどう励ませば良いかわからず言葉に詰まる。



その様子を見た義之は、響子に心配させてしまった事を悔い、笑わせようと咄嗟に嘘を言った。


「こうやって(寝転びながら)空を見ていると、響子のパンツも見えるしな。」



「義君のエッチ!」


と、言いながら義之の横腹を蹴ろうとする。
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