[短編]彼しかいなかった
彼に告白して2ヶ月がたった。


電車に乗っていると、急に声をかけられた。


メアドを教えてって。


その人は真面目そうな人でこの人ならいいかな?って思ってとりあえず、メアドを交換した。



その内、メールをしているとその人から、



好きです。 付き合って下さい。


そうやって告白された。


まだ、彼を忘れていなかったけど、彼を忘れるっていう口実でその人と付き合うことにした。



その人と付き合って1週間がたった。


やっと彼を忘れられたかな?って思った時に彼に会ってしまった。



彼に会って、あたしはすごく動揺した。


だって、未だに彼が好きだって思ったから…



そう思いだしたら、まるで麻薬のようにあたしの中に浸透していた。



もう彼しか目に入らなくなって、あたしは、



別れよう。


その人に事情を話して別れ話をした。


すると、その人は


言っちゃあなんだけど、お前 サイテーだな。



そんな返事が返ってきた。


その言葉を聞いて頭が真っ白になった。


頭の中には「サイテー」って言葉がぐるぐると回った。


それでも「彼」って存在に救われた。


彼が好きだから


そういうのが脳裏に広がって、何も考えられなかった。



そう思うようになったら、


会いたい。


って思うようになっていた。




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