人生終了ゲーム センタクシテクダサイ


「いやッ……」

私の悲鳴は弱弱しくてすぐ消えた。


ばたりと倒れる佐藤くんはまだ少し

動いている。

「んで……」

桃ちゃんはそれを見て、震えた声で言った。


「だって……、西くんは

泣いてる私の事……っ慰めてくれたから

それなのに……、佐藤くん、西くんのこと殺したから……」


言葉はすごく震えていて、桃ちゃんが持っているナイフも

カタカタ揺れている。


人を殺すのは怖いことなのに、それ以上の恐怖が

桃ちゃんを動かした。

だけど、


「ど、どうしよう……」

その後悔は後からやってくる。






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