人生終了ゲーム センタクシテクダサイ


「でも一つだけ、聞いてもいいかな?」

すると、桃ちゃんは伊藤くんに小さい声で聞いた。


「私、委員長が言ってたみたいに一人じゃないよね?」



そうか、桃ちゃんは一人でいるのが嫌だったんだ。

だったら話しかけてあげれば良かった。

少しでも声をかけてあげれば良かった。


そしたら、誰かを殺したりしなかったのに。

伊藤くんに言われたことを全て聞いちゃうような事しなかったのに


「もちろんだよ。

桃には僕がいる。」


桃ちゃんにとっては、助けてくれた伊藤くんの方が天使で

逆にそれをしなかった私たちは悪魔になっている。


だから桃ちゃんはきっと、私達の言うことなんて

もう聞かない。聞こうとしない。


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