人生終了ゲーム センタクシテクダサイ


口数は多くないが、絵をかいている間は

少し小木のことが分かったような気がした。


「その色、いいわね。」


意外にも優しく笑う所。


「これはここに書く」


決めたらまっすぐと見つめる所



「この色かしらね……」


絵の色を決める時、すごく切ない顔をする所。


「いや、ここには大胆に明るい色がいい」


切ない顔をする理由が分からなかったが

俺は思うがまま、小木の絵の上から

明るい赤を重ねていった。


「…………。」






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