人生終了ゲーム センタクシテクダサイ


その瞬間、香ちゃんが暴れ始める。

「嫌だ、嫌だ詩織!助けてよ、やめて」


「ジッコウシマス」

機械音のその声とともに、私は思いっきり目を瞑った。



ビリビリビリビリーーー


「いやああああああああ”あ”あ!」


香ちゃんの声が聞こえる。


いつも元気に笑っていた香ちゃんの叫び声が。

聞きたくなくて、ぐっと手で耳を塞いだら

いつの間にかそれは聞こえなくなっていた。

そして、そっと目を開けると


そこには、横たわって動かない香ちゃんが目に入った。


「嫌だよ!香!!」

菜穂ちゃんが言う。

静香ちゃんは泣きながら香ちゃんの元に駆け寄った。


< 73 / 318 >

この作品をシェア

pagetop