人生終了ゲーム センタクシテクダサイ


「ゔ……、」

そうやって声を漏らしながら、隅田さんは倒れこむ。


すると、詩織ちゃんは狂ったように

何度も何度も隅田さんにナイフを刺し続けた。


「うわあああああああああああああ」


グサ、グサッ、グサ

もうやめて!
そうやって引き止める人は誰もいない。

なぜなら

そんなこと言ったら自分が殺されるかもしれないから。


それくらい、詩織ちゃんはおかしくなっていた。


隅田さんがぐったりと力の抜けたように倒れこむと

ようやく詩織ちゃんは隅田さんから離れ


すみれちゃんのいる方に向かった。


よたよたと、髪を乱しながら歩く詩織ちゃんはいつもの面影なんか全くない。

まるで犯罪者のようにみえた。



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