偽り彼氏は謎だらけ♡


しばらく歩いていると、


「女ってさ、うるせぇよな。キャーキャー騒いで。疲れねぇのか、あれ。」

「さ、さぁ?それはわからないけど、春乃君かっこいいもん。女の子が騒ぐのはしかたないんじゃない?学校じゃまるで王子様だし…。笑顔だってキラッキラしてるもん。」

「まあな~。おかげで女に困ったことはないけど。」


ハハ。


最低だな。


「そーいや、お前もよく男に告られてんな。」

「うん。まぁ…。正直、もういいかなとは思ってる。」


そもそも男の人にもてたくてこんな風になったわけじゃないし。


いちいち呼び出されたところにいくのも面倒。


「じゃ、俺と付き合うか。」

「………」


はい?


ちょっとなにそれ。


告白ってわけでもなさそうだし、一体なに?


「どういうことですか?」

「いや、本気で付き合うわけじゃなくて、少しでもカモフラージュになればと思って。」


一体なんなんだろうか。


でも、それでおさまるなら…。


「うん。やる…。」

「じゃあ明日はみせつけるために一緒に登校すっか。」

「えっ…。」


本気ですか?


でもまあいちいちみんなにいうのも面倒だしね…。


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