偽り彼氏は謎だらけ♡
「あ、どーも。すんませんね。ちょっと待っててください。おい、雅ーーー!!彼氏きてんぞっ!」
あ。
すっかり忘れてた!やっば!
昔から感の鋭いお兄ちゃん。
速攻バレた、彼氏だと。
急いで準備して、結局家を出たのは5分後。
しかもなんかお兄ちゃんと仲良くなってるし、もちろん、王子様でした。
一瞬だけ
「おせぇよ。」
って、元に戻ったけど、すぐに
「じゃ、行きますか。お兄さん、行ってきます。」
「じゃ、行ってきます。」
「おぅ、行ってらっしゃい。」
そこからは、適当に話をして学校に向かった。
と、ゆうか、王子様はよく喋る。
一緒にいて楽しい人なのよね。
悔しいけど、やっぱり王子様と言う言葉がぴったりなのかもしてない。
「効果ありだね、みんな噂してる。」
「そーみたいだね、よかった……?」
学校が近づくにつれ、周りがざわついているのがわかる。
教室に入ると、一番驚いているのはひなことハルだった。