偽り彼氏は謎だらけ♡


その日のお昼、また3人で集まった。


「なぁ、ひなこ。お前は彼氏とか作んねぇの?」

「え……?」


ひなこは困ったように顔をあげた。


「いやさ、俺ら小、中、高とずっと一緒だけど、ひなこのすきな人とかきいたことねぇよな。だいたいアホ雅の話ばっかで。」


アホ雅って……。


それにひなこがそーゆー話しないのは、、


「私は、ほんとに好きな人と付き合えたらいいなと思ってるから……。」

「そっか、ひなこらしいな。まぁ、それが普通なんだろうけど」


確かに私もハルも、そういう考え方もってないよね。


私は自分の得な人を落として付き合う。


損得重視。


ハルは美人なら誰でもいいって感じのビジュアル優先。


唯一、純粋なのがひなこなのかも。


「なぁ、雅、お前あいつと付き合ってほんとに得なのか?」

「それは……」


また、この話か。


いったいハルはなにが言いたいんだろう。


「本城さん!」


春乃君?どーしたんだろう。


「探したよ。文化委員の事で桃川先生が呼んでるから、いこう?」

「あっ……。」

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