ふたりのガーディアン
食事も終わり、店を出ると、あたし達はその場で解散する事になった。


「じゃあまたな、蒼甫。次会うのは休み明けかな」


「わかった」


「蒼甫君、またね」


「うん、またな」


あたしがじっと見ている前で、瀬名君は当たり前のようにヘルメットを優月ちゃんに手渡した。


二人でヘルメットをかぶり、やたら自然に二人乗りをしはじめる。


慣れてるわね。


普段から優月ちゃんを乗せているのね。


いいなぁ。


いつか私も乗せてもらおっと。


「気をつけて帰れよ。じゃあな」


手を振る蒼甫。


「おやすみなさい」


優月ちゃんがそう言うと、二人は夜の闇に消えて行った。
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