ふたりのガーディアン
私は、渋谷君と静華ちゃんの間に何かあるなと感じていた。


でも渋谷君に何も聞くことが出来なかった。


だって渋谷君の顔が、今までに見た事がないくらい、険しい表情だったから。


渋谷君と別れ、教室に入ろうとドアを開けると、蒼甫君と瀬名君と静華ちゃんが三人で楽しそうに話している光景が飛び込んで来た。


静華ちゃんは時折、笑いながら蒼甫君の背中を叩いたりしている。


瀬名君は苦笑いしながらも、二人の会話を楽しそうに聞いているみたいだった。


私はなぜか、そこに入ることに気が引けて、静かに扉を閉めた。

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